中小規模サークルはレン鯖よりドメイン1個買ったほうが安上がりかも

昨年所属しているサークルの経費削減で部のウェブサイトを開いていたレンタルサーバーを解約し、
全面的にGoogle系サービスに移転しました。
元々メーリングリストなどはGoogleのものを利用していたのでそのアカウントで統合的に認証できるのが決め手で
移転しました。
部のウェブサイトは外部向けのものは従来より無料のブログに移転し、運用していましたが、
CMSを利用した部員向けの連絡用システムはそのレン鯖に残したままで、これだけに年5000円程度払っていたようです。
これをGoogleサイトに移転させましたが、Googleサイトで利用できる容量は上限が100MBで
大容量ファイルの受け渡しには不適という課題が残っていました。

ドメインさえあれば使えるGoogle Apps

そこで着目したのがGoogle Appsです。Google Apps独自ドメインを登録することで、
そのドメインをベースにGMailGoogleドキュメント、Googleサイトが無料で利用できるという代物です。
無料で利用できるStandard Editionでは50ユーザー分のアカウントの発行(もちろん全員7GB分のGMailが利用できます。)、
Googleサイトは10GBも無料で利用できるようになります。
つまりサーバーの使用料自体は無料。ドメインを用意すれば使えるわけです。
(追記)5月10日から新たに立ち上げられるアカウントは上限9ユーザー分に変更されるようです。開設するのであれば急いだ方がいいかも。

ドメインの取得料は現状、.infoドメインでは約100円。.jpドメインも年3000円程度で取得出来るようです。
つまり下手にレンタルサーバーを借りるよりも安上がりになる場合があるわけです。

ドメインを取る・Appsのメリットとデメリット

ドメインを取ることでGoogle Appsを無料で使えるわけですが、これ以外にもメリットがあります。

サークルのウェブサイト・メールサイトに独自ドメインが利用できるのでビジネスでウェブサイト等を展開する場合と同じく、
一定の信頼感を与えられます。特に学外と頻繁に接触するような団体には大きなアドバンテージになります。

  • 覚えやすく使いやすい

独自ドメインにすることで覚えやすく使いやすい、印象に残りやすくすることが可能です。
SEO的にも有利でしょう。またGoogle各サービスへもマッピング可能。calendar.circlename.xxxやmail.circlename.xxxってな具合で使えるのでメンバーにも使いやすくなります。

  • Appsを利用することで容易にセットアップ可能

最初のドメイン設定には多少の知識が必要ですが、以降のメールアドレス等の作成はGoogleらしく簡単に操作可能。
初回設定さえできれば後は簡単に運用できます。

GMailはもちろん。共有スケジュール表や共有アドレス帳、GoogleドキュメントやGoogleサイトなどが標準で利用可能。
もちろんプライバシーに配慮した設定もできますし、簡易的なグループウェアとしては十分です。
iGoogleが現在利用できないのは玉に瑕ですが。

一方デメリットもあります。

  • 50人までしかアカウントを作れない

「中小規模」と銘打ったのはここに理由があります。50人を超えるサークルだとアカウントの発行ができません。
各メンバーのメールアドレスなどを無尽蔵に作成できません。Appsの有料版を使う手もありますが、
これだと事と次第によっては従来のようなレン鯖を使ったほうが安上がりになることがあり得ます。

  • 認証にSSLを使えない

共有SSLぐらいは使えると思っていたのですが、Business Edition以上でしか利用できないようです。
人によっては気になるところ。

  • 自分の好きなCMSを導入したりカスタマイズしたりはできない

Googleサイトはあくまでブラウザ上でページを作成できるだけで、HTMLをアップロードしたり、
任意のウェブスクリプトをアップロードして使用することはできません。
自作のスクリプトを利用している場合は、迂闊に移行できません

ドメイン代すらケチりたい

.co.ccなど無料独自ドメインを使う手があります。これを使えば完全無料で始められます。
今回もこれを使い、試用しました。ただいつまでも使えると限った話ではないので
本番運用ではきちんとドメインを取り直す方がいいでしょう。
特にメールはこのような無料独自ドメイン使わないのが賢明です。

追伸:大学のサークル等学生団体や研究室単位でEducation Editionは利用できるのでしょうか。今回は時間がなかったので調べませんでしたが、Education Editionが使えれば最強です。
また、大学サイドもサブドメインを貸し出す形で協力するような姿勢を打ち出してもいいかもしれません。